2004 第1回生物学特別講義 

「磯の動物の観察と系統分類・臨海実習」 の記録

2004年6月17日(木)  9:00〜17:00 


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場所:    東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(三崎臨海実験所)

講師:    赤坂 甲治 先生(教授、所長、理学博士)   佐藤 寅夫 先生(助手、理学博士)

引率:    逗子高校  高橋 治郎  野村 浩一郎

参加者:   3年必修生物U選択者 29名


講義のねらい

生物は海で生まれ海で進化してきました。海にはあらゆるタイプの生物が生活しています。海洋生物の観察、採集、分類は生物学の原点です。 大学で生物学を専攻する学生は、各地にある臨海実験所に泊まり込み、「臨海実習」と呼ばれる海洋生物を使った様々な実習を行います。 これはバイオテクノロジーの時代になっても変わることはありません。逗子高校の特別講義はここから始めたいと考えました。

具体的には次のようなねらいを考えました。

  1. 大潮の干潮時に浜に出て動物を観察採集させ、海洋動物に親しませます。さらに動物の形態が生活している環境に適応している事をとらえさせます。

  2. 生物の体の基本的な構造には様々なタイプのもの(ボディプラン)があることをとらえさせます。このボディプランが共通の「門」と呼ばれる分類の単位に採集した動物を分類させ、系統分類の基礎を学習させます。

  3. ボディプランと遺伝子の関係にも注目し、進化と遺伝子の関係についても考えさせます。

  4. 実験所の研究施設を見学し最先端の生物学に触れさせます。


講義の内容の記録

磯採集

9時現地集合としました。場所がわかりにくいので臨海実験所の正門前に集合し、まとまって旧水族館の2階へ移動しました。

講師の先生の紹介、磯採集の方法と注意を受け、大潮の干潮時刻に合わせて採集をしました。

各自軍手をはめて、磯がねとバケツを持って磯に出発しました。

今回は人数が多いので、対岸の名向崎ではなく実験所前の荒井浜の奥の磯で採集を行いました。

同じ種類のものをたくさん採るのではなく、多くの種類を少しずつ採るように指示をしました。

臨海実験所の前の磯です。各自バケツといそがねを持って採集を行います。 採集をしています。石をひっくり返しその下をさがします。同じものをたくさんといらないで出来るだけ多くの種類をとるように心がけます。壊れやすいものは小さな密閉容器に入れるようにします。

分類の実習

臨海実験所の旧水族館です。旧本館の実習室を使用する予定でしたが、天井が損傷して使えなくなってしまったので、となりの昔水族館だった建物を使うことになりました。

所長の赤坂先生の講義です。動物の分類について説明をしています。

実験所の旧水族館の前の荒井浜です。昼休みに遊んでいるところです。奥の岩場で午前中に採集をしました。 午前中に採集した動物を大まかに分類して水槽に入れます。
よく分からないものは適当に入れておきます。 水槽を2階の講義室に運んで佐藤先生の講義を聴いています。門レベルの分類からさらに細かい分類まで実物を見ながら詳しく説明がありました。
班毎に担当する門を決め班の中で手分けしてスケッチをします。 色鉛筆も使って出来るだけきれいなスケッチをします。
棘皮動物門のニッポンウミシダ、ヒトデの仲間です。 刺胞動物門(腔腸動物門)のアカクラゲです。かなり毒が強いので刺されないように注意します。かなり活発に泳ぎ回っています。
軟体動物門のウミウシの仲間です。上からシロウミウシ、サラサウミウシ、イソアワモチです。イソアワモチはエラがなく肺を持ちます。カタツムリに近いので体を半分空気中に出したがります。 アオウミウシです。大変きれいなエラを持ちます。
DNAと分類についての赤坂先生の講義です。 カエル、ワニ、トリ、コウモリ、クジラ、ヒトの前足。見た目が違っても構造はよく似ている例です。

実験所内の見学

新研究棟の見学をしています。説明をしているのが赤坂先生です。

学校に帰ってからのまとめ

学校で臨海実験所で描いたスケッチを元にして班毎にポスターを作っています。生物室の前の廊下に掲示します。3時間ほどかかりました。

完成したもは詳細のページに載せてあります。

生徒の感想


詳細はここをクリック (まだ工事中です)

臨海実験所HP  http://www.mmbs.s.u-tokyo.ac.jp/


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