第3回 細胞から組織ができている

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概要

組織を観察するためには、組織を薄く(1/100mm以下)スライスし、染色する必要があります。細胞の70パーセントは液体の水です。これでは薄く切れないので水をパラフィン(ロウ)に置き換えてかんなで削るようにミクロトームと呼ばれる機械でスライスします。

スライスした切片はパラフィンを水に置き換えヘマトキシリン・エオシン染色を行いました。

ヘマトキシリンエオシン染色はもっとも標準的な染色方法です。まずこの染色を行ったプレパラートの見え方を知る必要があります。ニジマスの稚魚を縦にスライスしたプレパラートを観察しました。

方法

スライスした切片をスライドグラスにはり付けます(伸展接着)。

スライドグラスをキシレンに浸しパラフィンをのぞきます(脱パラフィン)。

エタノールに浸しキシレンをエタノールに置き換え、蒸留水に浸し水に置き換えます(加水)。

ヘマトキシリン(核を紫に染色)・エオシン(細胞質を赤く染色)で染色をします。

エタノールに浸し水をエタノールに置き換えます(脱水)。

キシレンに浸しエタノールをキシレンに置き換えます(透徹)。

封入剤で封入します(封入)。

写真集です

細胞から組織がつくられる仕組みについて説明しています。 ミクロトームでパラフィンに埋めたニジマスの稚魚を薄切しています。8μm(8/1000mm)程度の厚さで切っています。うまく切れると切った切片がつながってリボン状になります。これを筆でうまくとります。
脱パラフィン・染色・脱水・透徹に使う薬品を染色バットに入れ順番に並べてあります。 薄切した切片を蒸留水をたらしたスライドグラスに浮かべてホットプレートで暖めます。暖めるとパラフィンが柔らかくなってしわが伸び、水がなくなるとスライドグラスに張り付きます。
染色バットにスライドグラスをピンセットで順に入れていきます。
ニジマスの稚魚のプレパラート全体を見たものです。これ一枚でほとんどの組織の観察ができます。
網膜の断面です。左から光がきます。左側の青紫の点は神経細胞の核です。ほぼ中央の青紫の点は光を受け取る錐体・桿体と呼ばれる細胞の核です。その右のピンク色の部分は錐体・桿体の外節と呼ばれる光を受け取るセンサーの部分です。 腎臓です。腎細管と毛細血管が確認できます。

講座で使用したテキストです

当日配布したテキストのPDFファイルです。ここをクリックするとダウンロードされます。 

2006.7.30.に更新しました。


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